大量採用時代の「コンサル」に価値はないのか?

コンサル業界

キャリアパスのひとつとしてのコンサルタントについては、賛否含めて様々なことが語られています。個人としてどのようなキャリアを歩みたいかによってコンサルキャリアの捉え方が変わるため、否定論にも学ぶべき所があると思い色々と読んでいるのですが、最近見ていて気になるのは「コンサルは今や大量採用の時代であり、もはやコンサルになることに価値はない」という主張です。

確かにコンサルティングファームの規模は年々拡大しており、採用数もいわゆる日系大手企業と変わらない数の新卒・中途採用を行っているファームも出てきています。また、一昔前までは少数精鋭で知られていた戦略系ファームにおいても、デジタル部門の新設によりある程度間口が広がりつつあります。はたして大量採用時代のコンサルには、本当に価値はないのでしょうか。

昔から「コンサル」という肩書自体に価値はない

大量採用時代のコンサル価値低下説をより詳しく考えてみると、コンサルの数が増える→転職市場においてコンサルの希少性は低くなる→価値は下がる、というロジックがあるように思います。ビンテージワインや宝石のように、そのものに価値が付けられるものであれば、需要供給曲線に沿って供給が増えれば価値は下がるでしょう。

しかし、転職市場においてコンサルが評価されるのは、コンサルという肩書ではありません。どんなに節穴な採用面接でも、元コンサルというだけであっさり採用通知を渡すというのはありえないでしょう。コンサルという経験を通じてどのようなスキルや経験が得られたのか、そのようなスキルや経験が自社でどれくらい活かせるのかを見極める場が、転職市場であり採用面接の場です。そのため、様々な企業で求められる経験をコンサルファームの中で積むよう日ごろから意識して行動すれば、転職市場で高く評価される人材に近づくことができます。

このように考えると、大量採用だから価値は下がるというのは、コンサルの価値(というよりも転職市場で評価される価値)を見誤った議論なのではないかと思います。

コンサルスキルの陳腐化=なおさらコンサルになるべき

これに対して、次のような反論が飛んでくるかも知れません。大量採用によっていわゆるコンサルスキルを持った人が増えることで、コンサルスキルが陳腐化し、価値が下がっているのだと。コンサルスキルの定義は人によって多少のずれはありますが、概ねロジカルシンキングや問題解決力といった、どのような企業・職場においても求められるスキルを指すことが多いでしょう。コンサルスキルがそれほど世の中一般に浸透しているとは思えないのですが、仮にそうだったとして、コンサルスキルは世に浸透することで「陳腐化する」ようなものなのでしょうか?

例えばパソコンがまだ一般に普及していなかった20~30年前に、パソコンをスムーズに操作できることはひとつの強みとして見られていたでしょう。それと比較すれば、現在はIT機器を一人複数台持つ時代になっており、パソコンが使えるだけでは差別化の要素にはなりえません。しかし、それは「パソコンが使える能力」が求められなくなった訳ではなく、むしろパソコンを使えない人は低く評価されるようになっています。これはパソコンを使う能力が広く普及したことによって、それが読み書きそろばんレベルで必須なスキルへと評価が変化したためです。

もしロジカルシンキングや問題解決力が世の中に広く浸透したとしても、求められなくなることは考えづらいでしょう。そう考えると、世の中に広く浸透することでコンサルスキルが「あれば有利」だったのが「無いと評価されない」に変わっていきます。それであれば、若いうちからコンサルに入って基礎的なスキルを早く習得し、他の付加価値の高いスキルや経験の習得に移行した方がはるかに合理的と言えるのではないでしょうか。

大量採用時代だからこそのコンサルのメリット

むしろ大量採用時代だからこそ、昔にはないメリットというのが強調されるようになってきたと思います。少数精鋭時代であれば、見込みのある人を採用し、現場で鍛えて活躍できればそれでよし、活躍できなければ「Up or Out」で出ていってもらう、といったモデルでもそれなりに機能していました。しかしある程度規模が大きくなると、元からコンサルに適性のある人を採用するだけでは足りず、ある程度ファーム内で育てていかないとコンサルタントの供給が間に合わなくなっていきます。

そのため、多くのコンサルファームでは「コンサルを養成する」ための育成に昔以上に力を入れて取り組んでいると聞きます。もちろん本人の努力も一定以上必要にはなりますが、コンサル養成講座を一通り受ければコンサルとしての最低限のスキルが備わるようにデザインされているのです。これからコンサルファームを志す方にとっては、非常に心強いことではないかと思います。

出口まで含めて相談できる転職エージェントを

とは言え、コンサル卒業後に具体的にどのようなキャリアパスがあるのか、どれくらい転職市場において評価されるのかといった点については刻一刻と変化していくものですので、最新情報を得ることは大いに意味があると思います。その上で、どのようなコンサルの領域を目指し、どのような経験を得ればより高く評価されやすいのかを考えることが重要です。

この辺りは、やはり日々最新情報に触れている転職エージェントを大いに活用し、情報収集すると良いと思います。

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