生き残るためにコンサル転職直後に気を付けたいこと

コンサルの働き方

厳しい選考を勝ち抜き、念願だったコンサルティングファームに転職できた方に、次なる壁として立ちはだかるのが「果たしてコンサルファームで生き残れるのか」という難題です。コンサルはキャリアアップにつながる、スキルアップにつながると巷では言うものの、そのどちらも大前提はコンサルティングファームで一定以上のプレゼンスを発揮していることです。コンサルファームには在籍しているものの、周りからはいまひとつ頼りないと思われてしまえば、キャリアアップにつながるような面白い案件へのアサインは難しくなりますし、あんまりにひどければ肩叩きの対象にもなりかねません。

様々な事業会社からコンサルティングファームに転職されてくる方を見てきた中で、転職直後にどのような振る舞いをするかはその後のコンサル人生に結構大きな影響を与えるように思います。今回は、コンサル転職直後にどのような振る舞いをすべきか、見ていきたいと思います。

最初の案件は120%パフォーマンスを出す

人は第一印象が非常に大事というのは科学的・非科学的に色々な所で言われていますが、コンサルファームでも全く同じです。もちろん第一印象だけで人の能力や優秀さを図ることはできませんし、第一印象だけに頼って評価することのないようマネージャーたちは口酸っぱく言われ続けています。しかし、プロジェクトメンバーをアサインする側のマネージャーの立場で考えれば、第一印象(正確には最初のプロジェクトの評価)がとても重要な意味を持ちます。

例えば、Aさんは初めてのプロジェクトアサインでパフォーマンスをしっかり出した一方、Bさんはいまひとつ期待した成果が出せなかったとしましょう。プロジェクト完了後、AさんとBさんを次のアサインにつけなければなりませんが、ここで最初のプロジェクトの評価が大きく効いてきます。Aさんに関しては、最初のプロジェクトで成果を出せたため、少なくとも同等の難易度のプロジェクトであれば次も成果を出せる見込みはあるだろうと推察できます。一方、いまひとつだったBさんについては、最初のプロジェクトよりも難易度を落とさないと次も苦労するのでは、という推察のもとにアサインが調整されていきます。これが何回か続いていけば、Aさんは「難易度の高いプロジェクトでもパフォーマンスが出せる優秀なコンサルタント」と評価され、Bさんは「育成が必要であり、プロジェクトのアサインには注意が必要」と言う評価につながります。

もちろんこれらは数少ないAさんとBさんの情報に基づいた評価であり、正確性は本当のところ分かりません。しかし少ない情報の中でもAさんBさんのアサインを考えなければならないため、最初のプロジェクト情報はやはり大いに参考にされてしまいます。属人的だ、アンフェアだと思われるかも知れませんが、プロジェクトメンバーの質はプロジェクトの質そのものにつながりますし、その結果に責任を持つのがマネージャーやパートナー・プリンシパルといった管理職です。プロジェクトを失敗させたくないと思うのは管理職として当然であり、順を追って考えていくと上記の通りになるのは容易に想像できると思います。

では、転職した人ができる策は何かと言えば、タイトルの通り「最初の案件は120%パフォーマンスを出すようがんばる」ということになります。ワークライフバランスが叫ばれる世の中ではありますが、最初の3か月~6か月くらいは無理の無い範囲でワークに重きを置いて、期待される役割を超える働きを見せられるようにするのが良いのではと思っています。

分野ごとに頼れる人を探しておく

どんなに超人的なコンサルタントであっても、すべての分野に精通している人というのはそうそういません。何かしらの強みがある一方で、誰しも何かしらの弱みを持っています。しかし、長く広い分野で活躍できるコンサルタントは、誰がどの分野に詳しく、どのように助けを求めれば良いのかをよく理解しています。

コンサルティングファームに転職してきたばかりの方は、結構いろいろな部分でギャップを感じることと思います。身近な例でいえば、資料の作り方しかり、社内的な手続きの方法しかり、専門分野の知識しかり。これらを全て自前でカバーしていくという気概も大事ですが、せっかく専門家が集まるコンサルティングファームという会社に入社したのですから、分野ごとに相談できる人を見つけておきましょう。リモートワーク環境では社内のネットワーキングがしづらいとはいえ、社内のイベントには欠かさず顔を出したり、定期的にチームの同僚にコンタクトを取ってみたりと、方法は色々考えられます。ネットワークが多様になり、いざと言う時に頼れる人が増えれば増えるほど仕事の品質も上がっていき、社内の評価も安定します。ぜひ意識的なネットワーキングも心がけてみてください。

何事も最初が肝心

以上、コンサルファームで生き延びるために転職直後に意識したいことについて見てきました。最初が肝心というのは、転職においても同じです。何かの参考になりましたら幸いです。


 

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