転職前に理解したい コンサルの「役職・職位」とは

コンサル転職

事業会社で役職・職位と言えば、係長、課長、部長、本部長、統括部長といった順に出世していきますが、コンサルティングファームでは横文字の役職・職位(タイトル、ランクと呼ぶこともあります)を使うことが一般的です。そのため、事業会社の方からすると、職位ごとにどのような仕事をするのかというのがイメージしづらいかも知れません。

コンサルファームごとに少しずつ差異はあれど、職位によって求められる仕事のレベルがおおまかに定義されており、転職前に自分がだいたいどのレベルに該当しそうかを見極めることが重要です。ランクについてよく理解していなかったために、知らないうちに実力よりも下のランクで採用されたり、逆に想像していたよりも高い期待値を求められて入社後にミスマッチが生じてしまうと、不幸な結果となってしまいます。コンサルティングファームにおけるランクの考え方について見ていきましょう。

総合コンサル・ITコンサルと戦略コンサルに大別

コンサル業界における職位の呼び方は、総合コンサル・ITコンサルと、戦略コンサルとで大きく異なります。応募を考えている先のコンサルファームに応じて、読み替える必要があります。

総合コンサル・ITコンサルでは一般的に、下記の順で職位が上がっていきます。

  • コンサルタント
  • シニアコンサルタント
  • マネージャー
  • シニアマネージャー
  • パートナー

対して戦略コンサルでは、下記の名称が一般的です。

  • アソシエイト
  • コンサルタント
  • マネージャー
  • プリンシパル
  • パートナー

これ以外にも、例えば他社ではマネージャー相当の職位をシニアコンサルタントと呼んだり、総研系ではコンサルタントではなく研究員・主任研究員と呼ぶなど、独特の職位を使っているコンサルファームもあります。そのため、面接を受ける前に転職エージェントに応募するファームがどのような職位の呼び方をしているか、きちんと把握するようにしましょう。

職位ごとに求められる仕事とは?

では、コンサルファームでは職位ごとにどのような仕事が求められるのでしょうか。名前の呼び方は各コンサルファームごとに少しずつ異なりますが、仕事内容は概ね共通しています。ここでは各職位ごとに、便宜的に2つのカテゴリー(プロジェクトワークと社内ワーク)に分けて見ていきましょう。

コンサルタント(総・IT)・アソシエイト(戦)に求められる仕事

コンサルティングファームにおいて、この職位はスタート地点にあたります。プロジェクトワークでは、マネージャー等上位の職位の指導の下で、情報収集やエクセル・アクセスを用いた分析をしたり、成果物の一部を担当したりします。成果物の作成では、マネージャー等の上位の人が全体の構成を考え、コンサル・アソシエイトに割り振っていき、上位の人のレビューを受けるといった進め方が一般的です。クライアントとの会議では議事録を取るなどの補佐役に回ることが多いですが、一部のパートを受け持ってプレゼンするといったこともあります。

多くの場合、コンサルタント・アソシエイトはひとつのプロジェクトのみにアサインされますが、複数プロジェクトへのアサインが基本となるチームも一部あるようです。

社内ワークでは、社内勉強会の幹事や補佐、新規クライアントへの提案活動のお手伝いを依頼されることがあります。基本的には社内ワークにおいても上位者の指導の下で行うことになりますが、育成の観点で社内勉強会の企画から実行までを一切任せるといったこともあるようです。

シニアコンサルタント(総・IT)・コンサルタント(戦)に求められる仕事

一通りコンサルティングファームでの仕事の仕方に慣れ、一定のアウトプットが安定的に出せるようになった人が就く職位が、シニアコンサルタント・コンサルタントです。社内的にも一人立ちした、と認識されます。プロジェクトワークにおいては、上位者が描いた大きな方針をもとに、どのようなタスクを実行すれば良いか洗い出し、自分で実施もしくは下位の職位のメンバーにタスクを振り出して実行していきます。これくらいの職位から、徐々にクライアントとの会議をリードすることを求められていきます。

社内ワークという観点では、この職位になると下位の職位のメンバーの指導・育成を徐々に任されていきます。人事的な評価の権限はないことが一般的ですが、たまにマネージャーなどから「あのメンバーの働きぶりはどう?」などとインプットを求められることもあります。また、マネージャーへの昇進に向けて新規クライアントへの提案活動に参加する機会も増えていきます。

マネージャー(総・IT・戦略)に求められる仕事

コンサルティングファームの世界では、マネージャーになると一人前という感覚があり、一般的に「管理職」と呼ばれる職位になります。

プロジェクトワークでは、クライアントとの期待値とすり合わせながらプロジェクトをどう運営していくかから、プロジェクトの大計画の策定、また下位の職位のメンバーの成果物をレビューして品質を担保するといった仕事が求められます。またプロジェクトファイナンスと呼ばれるような、個々のプロジェクトの収益に対しても責任を持つようになります。複数プロジェクトを掛け持ちしながら回していくようになるのも、マネージャーの特徴です。

社内ワークでは、下位の職位のメンバーに対する人事評価、育成、さらには採用といった仕事が新たに加わります。またクライアントとのリレーションを構築しながら、新規プロジェクトの提案活動をリードすることが求められ、コンサルティングファームによっては、売上の数字がKPIとして設定されることもあります(ひとつ上の職位からKPI設定されるファームもある)。社内における改善プロジェクトのリードも任されるようになります。

シニアマネージャー(総・IT)・プリンシパル(戦)・パートナーに求められる仕事

シニアマネージャー・プリンシパル以上となると、基本的にコンサル業界が長い人や、よほど突出した経験を持って就く職位となるため、簡単な紹介にとどめます。プロジェクトワークという観点では、複数プロジェクトや何十億円単位の超大規模プロジェクトの最終責任者といった立場で関わります。またクライアントの役員クラスとのリレーションを築き、提案活動のきっかけを掘り起こすのも重要な仕事です。

社内ワークでは、コンサルティングファーム全体や管轄の部署・チームの運営に携わります。文字通りの「共同経営者」としての仕事が求められる職位になります。

会社ごとの微妙な違いはエージェントに確認しよう

コンサルティングファームにおける職位の違いをざっと見てきましたが、ファームや、ファームの中のチームによっても少しずつ実情が異なることがあります。例えばとあるファームではマネージャーの人数が多すぎるため、シニアコンサルタントからマネージャーへの昇格のハードルが大きく上がっている、伴って仕事内容も高いものが求められたりします。このような情報はファームの中の人(私自身も、自身の部署や、仲の良い同僚がいる部署の事情しか詳しいことは分からないほどです)や、ファームと関係性の良い転職エージェントしか持っていないため、転職エージェントは慎重に選びましょう。

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