コンサル業界にクビきり(Up or Out)は実存する!その詳細のプロセスとは

コンサルの働き方

コンサルティングファームにまつわる都市伝説のひとつとして、アップ・オア・アウト(Up or Out)というものがあります。一般的な事業会社であれば、仕事が多少うまくいかなくても(評価は下がることはあっても)いきなりクビということにはなりづらいため、事業会社からコンサル業界への転職を考えている方にとっては非常に気になる所でしょう。

結論から申し上げれば、コンサル業界においてアップオアアウトは本当にありますし、仕事上でパフォーマンスがうまく出せない場合に、退職勧奨がなされることは事実です。しかし、どのような場合にそれらがなされるのかを理解すれば、対策もしやすくなりますし、もしかするとご自身にはあまり関係のない話かも知れません。コンサルファームのアップオアアウトについて、詳しく見てみましょう。

コンサル業界におけるアップオアアウトの意味とは

そもそもアップオアアウトとは何でしょうか。一般的にコンサルティングファームでは、継続的に成長して昇格し続けることが求められ、同じ職位に10年以上いるといったことはほとんどありません。同じ職位に居続ける=上の職位に上がれるだけのパフォーマンスを長年出していない=コンサルファームから出されてしまう、という意味を込めて、Up (昇格) or Out (クビ)と呼ばれるようになりました。

事業会社の多くは終身雇用の考え方に基づいて人材を扱っており、よほど法律などに違反するといったことがなければ、会社から放り出されることは稀でしょう。また窓際族といった言葉に代表されるように、パフォーマンスが出なくても一定の役職にとどまって簡単な仕事をやり続けるといった人も、中にはいるかも知れません(本ブログをお読みになるような、より良いキャリアを目指して努力されている方には無縁かも知れませんが)。そのような日本の伝統的な雇用習慣からすると、アップオアアウトはコンサルファームの厳しさを物語る慣習のひとつでしょう。

コンサルファーム=クビが切りやすい、は大きな誤解

アップオアアウトのような考え方があるために、中にはコンサルファームはクビが切りやすい会社であると誤解されている方もいらっしゃるかも知れません。しかし、いかにコンサル会社と言えど、日本において会社を設置している以上は日本の法律に従う必要があります。日本は労働者の保護が手厚い国のひとつであり、そう簡単にクビを切ることはできませんし、ましてやコンサルファームだけが治外法権的に行動を起こすことなどできるはずがありません。

会社が従業員の能力が問題だと認識した際は、社内研修に参加させて能力を伸ばす努力をする、他に適性のある仕事を社内で探して配置転換を図る、といったことがまず行われます。それでもどうしても期待する成果が上がらない、適性のある仕事も社内にはない、といったことが明らかになってはじめて解雇というオプションが取れるようになります。なんとも面倒なプロセスだなと感じた方もいらっしゃるかも知れませんが、逆に言えばここまでやらないと解雇できない、解雇したとしても裁判で負ける可能性が高いというのが日本の法律です。(明らかな懲戒事由がある場合は除きます)

実際のコンサルファームにおける「アウト」のプロセス

では、実際にコンサルファームにおいてアップオアアウトにおける「アウト」が発動するパターンとはどういうものでしょうか。職位によって少しイメージが異なりますが、一番下~マネージャーくらいまでの職位という前提で考えてみたいと思います。

まず「アウト」かどうかの判定は、1個や2個のプロジェクトの成果では下りません。例えアサインしたプロジェクトでパフォーマンスが出なかったとしても、他のどのようなプロジェクトであればパフォーマンスが出そうか?を上司が考え、できるだけ適したプロジェクトにアサインするように努めます。体感ではありますが、そのようにアサイン調整を行って4~5個目のプロジェクトでも振るわないとなると、黄色信号が点き始めます。黄色信号が灯ると、大規模プロジェクトでクライアントの前面に立たなくても良い役割(=何かあっても周りの人がフォローしやすい役割)にアサインしながら育成したり、社内のプロジェクトにアサインしながら研修を受講させたり上位者による指導を受けたりといった形でフォローします。入社から黄色信号判定、アサイン調整による育成までにかかる期間は、だいたい半年~1年ほどでしょうか。

それでもしばらく改善の見込みが見えない場合は、部署の移動や、上司から当該社員に対して「適性が無いのではないか」「アサインできるプロジェクトが非常に限られるため、転職を考え始めた方が良いのではないか」といった形で退職勧奨を行うことを検討します。育成枠に入ってからここまでに至るまで、プラス半年~1年程度の時間を費やすイメージです。

このように、いくらアップオアアウトがあるとは言え、それなりの時間と挽回のチャンスを与えた上で「アウト」を宣告することが一般的です。そもそも論として、転職時の面接において適性が見込めない人はお見送りになるため、このような「アウト」プロセスの対象になる人自体そんなに多くありません。そう考えると、アップオアアウトが現実にあるとは言っても、それほど恐れる必要はないのではないでしょうか。

転職エージェントとも相談しながら自分に合ったファーム選びを

過度に恐れる必要はないとはいえ、事業会社からコンサルファームに転職する以上、合わずにパフォーマンスを出せないリスクは一定ついて回ります。そのため、事業会社からコンサル転職する際には、自分に合ったファームはどんな所かきちんと見極めることが重要です。転職エージェントを上手に活用しながら、ご自身に合ったファームがどんなところか考えてみてください。

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