コンサルファームへの転職を考える中で、給与額と同じくらい気になるのが福利厚生です。事業会社の中には、給与額は平均的でも福利厚生で大きなメリットを提供している所もあります。そういった会社にお勤めの方からすると、あって当たり前と思っていた福利厚生がコンサルファームでは提供されておらず、思っていたほど手取りが伸びなかった、というケースも聞かれます。
コンサルファームの福利厚生は、どのようになっているのでしょうか。
「福利厚生」の種類
福利厚生には様々な種類があり、会社によっては多種多様な制度を用意していることがあります。一般的には、福利厚生は大きく3種類に分けることができます。
- 法定福利厚生:健康保険、労災保険、厚生年金、雇用保険など
- 法定外の金銭的なもの:退職一時金制度、住宅手当、家賃補助、社宅、資格取得等の金銭的補助など
- 法定外の非金銭的なもの:フレックス制度、在宅勤務など
このうち、法定福利厚生についてはどこもしっかり対応しているはずですから、心配する必要はありません(対応していない場合は大問題となります)。気になるのは、法定外の福利厚生がどこまで充実しているかという点でしょう。
金銭的な福利厚生に期待してはいけない
シンプルに言ってしまえば、コンサルファームの金銭的福利厚生は「高いお給料あげるから、自分で何とかして」スタイルと思っていただいた方がよいと思います。
コンサルファームによって多少の差はありますが、いくつかのファームに在籍した私個人の経験、並びに友人たちの話を総合するに、金銭的な福利厚生をコンサルファームに期待しない方が良いと考えています。住宅手当や家賃補助といった福利厚生は手取り額にも大きな影響を与える部分ですが、金融機関がバックについているような金融系ファームを除けば支給しているファームは少数派です。また、資格取得の補助について、英語の学習に対する手当は充実している所も少なくありませんが、それ以外の資格取得補助は対象が狭く使い勝手が悪いという意見の方が目立ちます。
また、退職一時金制度についても、メーカーやインフラ系といった伝統的に手厚い制度を提供してきた事業会社出身者からするとギャップが大きい部分かも知れません。とは言え近年は企業型確定拠出年金制度を用意しているファームが増えてきたのと、企業型が無かったとしても個人型で加入することもできるので、お給料額と相談しながら自主的に行動されることをお勧めします。
噂では、とある戦略ファームでは「絶対に東京都内に住まないと仕事が忙しすぎて生活が成り立たない。100万あげるから入社前に引っ越しておけ」といった謎の手当てがあったことがあると聞いたことがありますが、真偽は果たして・・・
フレキシブルに働ける制度は充実
一方で、非金銭的報酬の代表格とも言える「フレックス制度」や「在宅勤務制度」については非常に充実しています。こういった制度が世の中に浸透する前から、パフォーマンスさえ出しておけばどこで何時に働こうが構わない、といった文化がコンサルファームには根付いていたため、制度の利用率も高いように感じます。特にウィズコロナの時代では、在宅勤務を原則とするファームもあると聞いています。
また福利厚生とは少し異なりますが、育児休暇についても取得のハードルが低いように感じます。私の周りでも、育児休暇を取る男性社員はそれほど珍しくありませんし、まだ子供がいない同僚も将来的には数か月取りたいと語っていました。
監査法人系では株の売買に制限がかかる点に注意
少し注意が必要なのが、監査法人系ファーム、いわゆるBig 4と呼ばれるファームでは、監査法人も持っていることから株・証券の取引が基本禁止されるという点です。資産形成の手段として、株や証券を保有している方からすると、かなり手痛い制限となります。
給与額だけに囚われずに判断すること
コンサルファームは一般的に給与額が高めであり、そこに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。しかし金銭的な福利厚生については大したものを期待できないのが現実であり、住宅手当等をしっかりもらえる事業会社の方からすると「手取りあんまり変わらん!」といったことも起こりえます。一方でフレキシブルな働き方は実現しやすいため、仕事内容と合わせて魅力に感じる方もいらっしゃるかも知れません。
転職時は、給与額だけに囚われないよう、どのような福利厚生があるのかエージェントにも確認しながら転職活動を進めていってください。
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